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【緑茶の淹れ方】緑茶のコクを味わう~緑茶の「コク」について解説~

更新日:2022.1.28

狭山茶の通販・オンラインショップを営む新井製茶です。

この記事では「緑茶のコクを味わう淹れ方」をご紹介します。

この記事を読み終えることで、普段のお茶をより美味しく飲んでいただけるはずです。

結論から言ってしまうと、日本茶のコクを味わう淹れ方は「煎を合わせる」淹れ方です。

「コク」とは何か

本題に入る前に「コク」とは何かについて解説します。

「コク」を漢字で表すと「濃く」と「」の2つがあります。

「濃く」は「濃い」を名詞にしたもの、「酷」は「熟成」といった意味です。

濃くて熟成された」味がコクと言えるようです。

緑茶の「コク」とは

これを日本茶に当てはめると「濃いお茶」はありますが「熟成されたお茶」というのは保存状態の良い現在では、なかなか見当たりません。

冷蔵庫のない時代には、お茶は蔵で保存されており常温で熟成され、良い意味で新茶の角がとれた味わいを楽しめました。

現在は冷蔵庫で保存されているので「熟成」に至るまでは難しいはずです。

ただし、熟成とはいかないまでも秋になるとお茶の風味が変わるのは事実です。

では、現在の日本茶のコクとは何かをいうと、それは旨味・甘味・渋味・香りが重なった風味であると考えています。

香りに関しては、お茶を飲みこんだ後の鼻に抜ける香りがコクに影響しているようです。

以上のことから、日本茶のコクを味わうには、お茶の旨味・甘味・渋味、そして香りを引き出すことで可能と考えています。

茶器について

緑茶のコクを味わうための茶器

今回使用する道具です。

250ccの急須200ccの湯呑み100ccの湯呑みティースプーンをご用意ください。

深蒸し煎茶【千鳥 Chidori】

今回は当社の深蒸し煎茶【千鳥 Chidori】を例に、日本茶のコクを楽しむ淹れ方をご紹介します。

【緑茶の淹れ方】コクを楽しむ淹れ方

それでは、緑茶のコクを楽しむ淹れ方をご説明します。

美味しくお茶を淹れるポイントのお茶の量・お湯の量・お湯の温度・浸出時間(急須にお茶を置いておく時間)に注目ください。

今回は1人分の淹れ方でご説明します。

お湯の量

緑茶のコクを味わう淹れ方 お湯の量

まず、ポットの100℃の熱湯を100ccの湯呑みに80cc程注ぎます。

この湯呑みの場合、9分目程が80ccです。

お使いの湯呑みのどの位が80ccか、あらかじめ把握しておくことをおすすめします。

通常は1人分の湯量は60ccですが、1人分のお茶を淹れるときは多めの80ccにすることがポイントです。

湯量を多めにする理由は一人分のときはお茶を多めに使うので(後述します)、お茶が吸収するお湯の量が増えるからです。

お茶の葉はその重量の4倍のお湯を吸収します。

例えば、4gのお茶の葉を使う場合、16ccのお湯を吸収します。

お湯の温度

緑茶のコクを味わう淹れ方 お湯の温度

湯呑み全体が温まったら、急須に湯呑みのお湯を移します。

急須全体が温まると、湯温は80℃程になります。

煎茶の湯温の適温は70℃~80℃です。

1煎目では、日本茶の旨味・甘味を引き出すためにやや低めの80℃(70℃でもOKです)で淹れます。

湯温の下げ方は器にお湯を移して、その器全体が温まれば湯温は10℃程下がります。

今回はポットの100℃の熱湯を湯呑みに移して90℃、湯呑みのお湯を急須に移して目標の80℃です。

お茶の量

緑茶のコクを味わう淹れ方 お茶の量

急須全体が温まったら、湯温は80℃程です。

急須にお茶の葉を入れるために、一旦湯呑みに急須のお湯を移します。

煎茶のお茶の葉の量は1人2g~3gです。

1人分を淹れる時は1人分のお茶の量では味・香りともに薄くなるので、1人分のお茶を淹れる時は2人分のお茶の量にします。

今回は2g×2人分で4gのお茶の葉を急須に入れます。

浸出時間(急須でお茶を置いておく時間)

緑茶のコクを味わう淹れ方 浸出時間(急須でお茶を置いておく時間)

急須に湯呑みのお湯を注ぎます。

このお茶は深蒸し煎茶なので浸出時間は30秒です。
(浸出時間は淹れるお茶の蒸し具合に合わせてください)

お湯を注いで30秒待ちます。

緑茶のコクを味わう淹れ方 注ぎ方(1煎目)

30秒経ったら、200ccの湯呑みに注ぎます。

今回はできるだけコクを出したいので、数回急須を傾けて淹れました。
(1回傾けて淹れるのもOKです)

最後の1滴まで注ぎ切ってください。

緑茶のコクを味わう淹れ方 1煎目

緑茶のコクを味わう淹れ方 2煎目

日本茶(緑茶)のコクを味わう淹れ方 お湯の量(2煎目)

2煎目を淹れます。

2煎目は日本茶の渋味と香りを引き出すためにやや高めの90℃で淹れます。

ポットの100℃の熱湯を100ccの湯呑みの8分目(60cc)まで注いでください。

1煎目は80ccでしたが、2煎目は60cc(2煎目はお茶がお湯を吸収しない)なので注意してください。

湯呑み全体が温まったら、湯温は90℃です。

2煎目はお茶の葉の成分が出やすくなっているので、お湯を注いだらすぐに注ぎます

1煎目と同様に数回急須を傾けて淹れます。
(1回傾けて淹れてもOKです)

最後の1滴まで注ぎ切ってください。

1煎目と2煎目を合わせることで、コクのあるお茶に仕上がります。

緑茶のコクを味わう淹れ方 1煎目と2煎目を合わせたコクのあるお茶

まとめ:【緑茶の淹れ方】緑茶のコクを味わう~緑茶の「コク」について解説~

今回は「日本茶のコクを味わう淹れ方」をご紹介しました。

ポイントは1煎目でお茶の旨味・甘味を引き出す淹れ方をし、2煎目で日本茶の渋味・香りを引き出す淹れ方をすることです。

そして、1煎目と2煎目を合わせることでお茶の旨味・甘味・渋味と香りが合わさった、コクのある日本茶を楽しめます

熱湯のみを使って、2煎分のお茶の量・2煎分のお湯の量で淹れても、日本茶のコクは味わえません。

渋味と香りが強調されたお茶になってしまいます。

1煎目はしっかり湯冷ましをし、2煎目を1煎目よりもやや高めの湯温で淹れることで日本茶のコクを味わえます。

なお、1人分のお茶を淹れる場合はこの記事のように、お茶の量は2人分・1煎目の湯量はやや多めにすることがポイントです。

3煎目を合わせると、どうしても苦味が際立ちます。

苦味のあるお茶がお好みでしたら3煎目も合わせてみてください。

【狭山茶の通販・オンラインショップ】新井製茶からのお知らせ

新井製茶では、旨味を引き出した狭山茶を心を込めて仕上げ加工、通販をしております。

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この記事で実演に使ったお茶は狭山 深蒸し煎茶【千鳥 Chidori】です。

       

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