【急須の選び方】煎茶用急須の選び方・種類についても解説
更新日:2022.2.18
狭山茶の通販・オンラインショップを営む新井製茶の新井です。
この記事では「煎茶用急須の選び方・種類」について解説します。
お茶を美味しく淹れるには淹れ方も大切ですが、道具である急須もとても大切です。
この記事を読み終えることで、煎茶用の急須選びのポイントがわかります。

前提として、煎茶用の急須のサイズはこぶし大(250cc程)です。
目次
急須の選び方・ポイント1
煎茶用の急須を選ぶ際のポイントの1つは、お茶の葉がゆったりとお湯に浸かるスペースのある急須を選ぶことです。


背の高い煎茶用の急須は、お茶の葉が浸かるスペースが狭くなりがちです。
逆に背の低い急須はお茶が浸かるスペースが広く、葉が伸び伸びと広がります。
上の2つの画像の急須でしたら、下の画像の急須がおすすめです。
また網かごタイプの急須は、お茶の葉がお湯に浸かるスペースがより少なく、お茶の成分が浸出(溶け出し)しにくいです。
個人的には網かごタイプの急須は、煎茶用の急須におすすめしません。
ただ茶殻の後処理に関しては、網かごの急須はとても便利です。
急須の選び方・ポイント2
煎茶用の急須を選ぶポイントの2つ目は、煎茶(蒸し具合)に合った茶漉しのついた急須を選ぶことです。
まず、3種類の茶漉しのついた急須を紹介します。
細目(ささめ)の急須

上の画像の急須は「細目(ささめ)」の急須です。
陶器に直接細かい穴をあけたタイプの急須です。
細目の急須は浅蒸し煎茶・普通蒸し煎茶に適しています。
一方、特蒸し煎茶・深蒸し煎茶には向いていません。
理由としては、特蒸し煎茶や深蒸し煎茶は蒸し時間が長いために、お茶の細かい微粒子が多く、その細かい部位が細目の茶漉しを通り抜けてしまい飲む時の邪魔になるからです。
帯網の急須

上の画像の急須は帯網(おびあみ)急須です。
画像では見えづらいですが、急須の周囲にぐるっと細かい網が張ってあるタイプの急須です。
網が細かく360度網が張ってあるので、目詰まりのしにくい急須です。
特蒸し煎茶・深蒸し煎茶に向いています。
ただし、360度網が張ってあるので、乾燥しづらいというデメリットがあります。
(乾燥させるときは注ぎ口を下に向けると乾燥しやすくなります)
平網の急須

上の画像は注ぎ口に細かい網が張ってある平網の急須です。
帯網の急須と同様に、特蒸し煎茶・深蒸し煎茶に向いている急須です。
また、平網の急須は帯網の急須に比べ、乾燥しやすく衛生的です。
帯網急須・平網急須は特蒸し煎茶・深蒸し煎茶に向いている急須ですが、浅蒸し煎茶・普通蒸し煎茶にも使えます。
汎用性が高いので、個人的におすすめの急須です。
特に平網の急須は洗った後も乾燥しやすいのでおすすめです。
同じ深蒸し煎茶を「帯網急須」と「細目急須」で淹れて比較


同じ深蒸し煎茶を同量・同じ湯量で淹れて浸出液を比較してみました。
右側の細目の急須で淹れた深蒸し煎茶は、湯呑みの底にお茶の細かい部位が沈殿しているのがわかると思います。
(お湯とお茶が分離しているようにも見えますね)
このように特蒸し煎茶や深蒸し煎茶を細目の急須で淹れると、細かい葉の部位が茶漉しを通り抜けてしまい、とても飲みづらくなります。
特蒸し煎茶や深蒸し煎茶を淹れる場合は、細目の急須ではなく、帯網の急須または平網の急須を使うことをおすすめします。
おすすめの急須

おすすめしたい急須は愛知県の常滑焼の急須です。
常滑焼急須の特徴は蓋と本体をすり合わせて対にすることで密閉度が高いことです。


水を使って常滑焼急須の密閉度を確認しました。
急須の蓋には空気穴が開いていますが、この穴を塞ぐと密閉度の高い急須は水が出なくなります。
上の画像の1枚目が普通に注いでいるところです。
2枚目が急須の蓋の穴をふさいだところです。
穴をふさぐと、ほぼ水が急須からでなくなりました。
このように常滑焼の急須は密閉度が高いため、蓋と本体の間からお茶が漏れることなくお茶を淹れられるので、使っていてとても気持ちが良い急須です。
まとめ:【急須の選び方】煎茶用急須の選び方・種類についても解説
急須選びのポイントは下記です。
- ・お茶の葉がゆったりとお湯に浸かるスペースのある急須を選ぶ(網かごの急須はできる限り避ける)
- ・煎茶(蒸し具合)に合った茶漉しの付いた急須を選ぶ(帯網急須・平網急須は汎用性が高いのでおすすめです。特に平網急須は乾燥しやすく衛生的です)
最後におすすめ急須は常滑焼の急須です。
常滑焼の急須は蓋と本体の密閉度が高く、お茶が漏れることなく、気持ち良くお茶を淹れられます。
急須の洗い方や急須の関連記事もありますので、ご興味があればぜひご覧ください。
関連記事:【お茶】急須(陶器製)の洗い方【急須を長く大切に使いたい人必見】
関連記事:100均急須を使ったお茶の淹れ方【メリット・デメリットも解説】
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