100均急須を使ったお茶の淹れ方【メリット・デメリットも解説】
更新日:2022.6.20
狭山茶の通販・オンラインショップを営む新井製茶です。
この記事ではお茶初心者の人に向けて、100均急須のメリットとデメリット、100均急須を使ったおすすめのお茶の淹れ方を解説します。
お茶には興味があるが、まだ急須を持っていない初心者で、まずはお金をかけず100均の急須で試したいという人にもおすすめの記事です。
目次
購入した100均急須について
100円ショップでは色々な急須が販売されていますが、今回は上の画像の急須を例にメリットとデメリットを説明します。
こちらの急須の価格ですが、実は本体価格300円でした。
100円の急須を探したのですが、今回は見当たらなかったので、この急須で解説します。
サイズは500cc程で表面全体と内側全体に釉薬が塗られています。
釉薬は陶磁器を焼く前に塗っておくガラス質の薬品で、焼くと艶が出て水の吸収を防げます。
中にはかご網の茶漉しが付いています。
100均急須のデメリット
まず、100均急須のデメリットから説明します。
この急須の最大のデメリットは「かご網茶漉し」であることです。
お茶はお茶の葉がお湯を吸収し、葉が開くことで成分が浸出します。
かご網茶漉しの場合、お茶の葉が開くスペースが狭くなり、お茶の成分が浸出しづらくなります。
このかご網茶漉しの場合は、ご覧の通り(2枚上の画像)、急須本体に対してサイズが小さすぎです。
上の画像は、3人分の湯量180ccを注いだところです。
かご網茶漉しがほとんどお湯に浸っていないことがわかると思います。
2つ目のデメリットは、液だれしやすいことです。
他の100均急須を試したわけではないので、この急須以外はわかりませんが、この急須に関しては液だれしました。
3つ目のデメリットとしては、煎茶の急須としてはサイズが大きいということです。
煎茶に適した急須のサイズは250cc~300cc程です。
この急須のサイズは500cc程なので約2倍程の大きさですね。
そのため、1人分・2人分を淹れる場合には淹れづらくなってしまいます。
逆に、4人分以上を淹れる場合には良いかもしれません。
100均急須のメリット
この100均急須の最大のメリットは価格です。
本体価格300円ととても安いので、日本茶を気軽に始めてみたい初心者の方におすすでです。
2つ目のメリットは、意外に洗いやすいことです。
急須本体に細目や網の茶漉しがついていないためか、お茶の葉を直接急須に入れた場合でも簡単に茶殻を捨てることができます。
理由としては、以下の2点が挙げられます。
- ・急須の中身にまで釉薬が塗ってあることにより、内側表面が滑りやすく茶殻が捨てやすい
- ・煎茶の急須よりサイズが大きいため茶殻が捨てやすい
3つ目のメリットは、急須の蓋が「印籠蓋」になっているということです。
印籠蓋は、上の画像のような形状になっている蓋です。
良く桐箱で見かける形状の蓋ですね。
この100均急須の蓋は印籠蓋のような形状になっているので、急須本体に蓋を乗せた時安定しています。
100均急須のメリット・デメリットをまとめ
100均急須のメリット・デメリットをまとめます。
デメリットは3点です。
- ・かご網茶漉しによりお茶の成分が浸出しづらい
- ・商品(急須)によっては、液だれしやすい
- ・急須のサイズが大きいため煎茶を少人数分淹れるには適さない
メリットは3点です。
- ・価格が安い
- ・意外に洗いやすい
- ・蓋の形状が印籠蓋になっているので、急須本体に蓋を乗せた時安定している
デメリットのサイズに関しては解決することは難しいですが、かご網茶漉しと液だれに関しては実は簡単に解決できます。
100均急須を使って3人分の煎茶を淹れながら説明します。
用意する100均急須以外の茶器など
用意する茶器は、100均急須・100ccの湯呑み・ティースプーン、それと湯冷まし器です。
湯冷まし器をお持ちでなければ、注ぎ口の付いた器で300cc程のものをご用意ください。
100均急須でお茶を美味しく淹れる
それでは実際に100均急須を使って3人分の煎茶を淹れます。
まずは、お茶の葉が開きづらいかご網茶漉しを外します。
お湯の計量をします。
100ccの湯呑み3客の8分目(各湯呑み60cc)まで、ポットの熱湯を注ぎます。
湯呑み全体が温まったら、100均急須に湯呑みのお湯を移します。
100均急須全体が温まったら、湯冷まし器に100均急須のお湯を移してください。
湯冷まし器全体が温まると湯温は70℃程です。
次に煎茶を6g、100均急須に入れます。
今回の煎茶は、深蒸し煎茶なので浸出時間は30秒です。
浸出時間(急須でお茶を置いておく時間)は茶種で変えます。
浸出時間に関して詳細は下記の記事をご覧ください。
関連記事:【お茶を急須で置いておく時間】煎茶の蒸し具合を見極めるポイント3選
関連記事:【煎茶の蒸らし時間について】時間を計らずにお茶を淹れる方法
湯冷まし器全体が温まったら、100均急須に湯冷まし器のお湯を注ぎます。
ここで2煎目のために、1煎目の水位を確認しておきます。
30秒経ったら、湯冷まし器に注ぎます。
湯呑みに廻し注ぎをしないのは、この100均急須が液だれしやすいからです。
最初に外しておいた「かご網茶漉し」を通して、湯冷まし器に注いでください。
1煎目と2煎目を別々に味わいたい方は、ここで湯呑みに注ぎます。
もちろん、1煎目と2煎目を合わせてもOKです。
今回は1煎目と2煎目を合わせました。
それでは2煎目を淹れます。
(茶殻は、1煎目を淹れた後に急須に入れておきます)
先程の水位までポットの熱湯を100均急須に注ぎます。
2煎目はお湯を注いだら、かご網茶漉しを通して、すぐに湯冷まし器に注ぎます。
湯呑み3客に注ぎ分けて完成です。
まとめ:100均急須を使ったお茶の淹れ方【メリット・デメリットも解説】
この記事ではお茶初心者の方に向けて、100均急須のメリット・デメリット、100均急須のデメリットを解消した淹れ方を紹介しました。
100均急須のデメリットは下記の3点です。
- ・かご網茶漉しによりお茶の成分が浸出しづらい
- ・商品(急須)によっては、液だれしやすい
- ・急須のサイズが大きいため煎茶を少人数分淹れるには淹れづらい
100均急須のメリットは下記の3点です。
- ・価格が安い
- ・意外に洗いやすい
- ・蓋の形状が印籠蓋になっているので、急須本体に蓋を乗せた時安定している
デメリットのサイズに関しては解決することは難しいですが「かご網茶漉し」と「液だれ」に関しては淹れ方で簡単に解決できますね。
「急須の選び方」「急須の洗い方」の記事もありますので、ご興味があればぜひご覧ください。
関連記事:煎茶用急須の種類・おすすめの選び方
関連記事:【お茶】急須(陶器製)の洗い方【急須を長く大切に使いたい人必見】
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