茶師の仕事
荒茶の選定
Select Tea
茶師の仕事は荒茶の選定から始まります。
荒茶とは、茶農家さんが製造した狭山茶の原料で、葉だけでなく茎や粉が混在しているお茶です。
茶師は、その荒茶を茶農家さんから仕入れるのですが、その際すでに仕上げる煎茶をイメージしています。
仕上げる煎茶には、自社で販売するお茶、取引先に卸すお茶等いろいろあると思いますが、いずれにしても、仕上げる煎茶をイメージし、材料になる荒茶を組み立てて仕入れることが荒茶の選定です。
当社の場合ですと、強火で旨味が引き出せるお茶と弱火で香りや色を活かせるお茶など、少なくても二種類の荒茶を同時に仕上げ、火入れを行い、合組み(ブレンド)することでコクのあるお茶に仕上げています。
狭山茶にご興味があれば狭山茶の通販・オンラインショップをご覧ください。
仕上げ加工
Finishing
仕上げ加工には、篩分け・切断・木茎分離・火入れ・風選・合組の6つの工程があります。
篩分け・切断
荒茶を葉の大きさ(長さ)で選別し、大きい部位は切断(または抜く)します。篩分けを行うことにより部位ごとに最適な火入れが可能となります。当社では煎茶になる部位としては三種類、煎茶から抜く部位としては一種類に選別しています。
木茎分離
篩分けの段階では葉の大きさ(長さ)で選別しただけなので、葉に茎が混じっている状態です。茎が混在している部位から茎を抜くのが木茎分離です。
火入れ
大きさ(長さ)で選別され、茎が抜かれたそれぞれの部位を、部位ごとに火入れを行います。部位ごとに火入れを行うことにより最適な火入れが可能となります。具体的には、旨味を引き出せる部位や、香りを引き出せる部位などがあるので、それに合わせた火入れを行います。
風選
風選というのは風の力で軽い部位を取り除く工程です。荒茶からは「毛羽」、火入れが済んだお茶からは「粉」を抜きます。毛羽は茎の表面の皮が剥がれた部位、粉は荒茶製造中に破砕された葉の部位です。どちらも軽い部位なので風力で飛ばして抜くといった感じです。
合組み
大きさ(長さ)ごとに火入れされた部位を合組み(ブレンド)し煎茶が完成します。
部位ごとに最適な火入れができるとコクのある煎茶に仕上がります。
仕上がった煎茶がイメージと異なった場合は、再度合組みを行いイメージに近づけます。
(※製茶問屋によって仕上げ方は異なります)