【手もみのお茶】新茶を摘んで手揉み茶を造りました
公開日:2022.6.7 / 最終更新日:2026.2.23
狭山茶の通販・オンラインショップを営む新井製茶です。
この記事では「手もみ茶」をご紹介します。
お世話になっている茶農家さんのご厚意で、新茶を摘んで揉みました。
目次
「手もみ茶」は現在の機械製茶の基になる製茶方法
手揉み製茶は現在の機械製茶の基になる製茶方法です。
手揉み製茶を機械化したものが、現在の機械製茶となります。
現在の手揉み茶の揉み方とは違いますが、昔の人は手でお茶を揉んで造っていました。
その苦労たるや大変なものだったと思います。
なぜなら手揉み茶は1人で5時間~6時間揉んでも、250g~300g程しか造れません。
多く造れても400g程ではないでしょうか。
今回揉んだ手揉み茶も生葉を1.25kg摘んで、250g程しか造れませんでした。
この記事で紹介する揉み方は標準手揉み茶製法と言って、全国の揉み方の良いところをまとめた揉み方です。
手揉み茶のポイントは茶葉の水分を揉み出すと同時に、染み出た余分な水分を乾燥させ、湿り気を持たせつつ茶葉の温度は36℃を保つことです。
これを5時間~6時間かけて行い、最終的に茶葉の含水率を4%~5%にします。
手もみ茶の手摘み


品種茶「さやまかおり」を1.25kgを手摘みしました。
摘んだお茶を萎凋させました

今回はお茶の生葉を蒸すまでに時間があったので、少し萎凋(日陰萎凋)させて「萎凋手揉み茶」を造りました。
※萎凋とはお茶の生葉を萎れさせることを言い、萎凋により花のような香りや果実のような香りが発揚します。
手もみ茶の工程7つ
工程①:蒸熱(蒸し)

お茶の葉を蒸した後の状態です。
生葉に比べ、色が明るく鮮やかになっているのがわかると思います。
工程②:葉振い(はぶるい)

手揉み製茶の最初の工程「葉振い(はぶるい)」という手使いです。
おもに茶葉表面の水分を飛ばすのが目的の工程です。
なお揉んでいる台(焙炉)の下にはガスバーナーがあり、茶葉が接する面は熱くなっています。
工程③:回転揉み


「回転揉み」という手使いです。
茶葉を回転させることで水分を揉み出すと同時に、染み出た水分を乾燥させる工程です。
茶葉中の水分が多い序盤は、あまり力を加えず茶葉を散らしながら揉みます(画像上:軽回転揉み)。
茶葉の乾燥具合が進んだら、加える力を強くしていきます(画像下:重回転揉み)。
なお、ここまでが「下揉み」と言われる工程です。
以下「仕上げ揉み」です。
工程④:揉切り(もみきり)

「揉切り」という手使いです。
茶葉を撚りつつ、染み出た水分を乾燥させます。
手揉み製茶で最も難しいと言われる手使いです。
工程⑤:でんぐり揉み

「でんぐり揉み」という手使いです。
茶葉を針状に伸ばしつつ、染み出た水分を乾燥させます。
回転揉み同様、序盤はあまり力を加えず茶葉を散らしながら揉みます(散らしでんぐり)。
茶葉の乾燥が進んだ終盤は、加える力を強くしていきます(強力でんぐり)。
工程⑥:こくり

「こくり」という手使いです。
さらに針状に揉みつつ艶を出し、乾燥を進ませます。
工程⑦:乾燥

「乾燥」工程です。
最後に茶葉の含水率を4%~5%になるまで乾燥させます。



まとめ:手もみ茶は希少です
この記事では、手揉み茶をご紹介しました。
手揉み茶は5時間~6時間かけても250g~300g程しか造れない、また揉み手も少なくなっており、とても希少なお茶です。
味も機械製茶のお茶にはない、独特な優しい味わいがあります。
飲まれるときは、その手揉み茶の背景なども想像されて飲んでいただくと、とても嬉しく思います。
P.S.手揉みの技術を競う「全国手もみ製茶技術競技大会」に参加してきました。
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