お茶の品種「ふくみどり」の特徴と、おすすめの淹れ方
更新日:2022.1.7
狭山茶の通販・オンラインショップを営む新井製茶です。
この記事では、お茶の品種「ふくみどり」の特徴と、おすすめの淹れ方を解説します。
目次
お茶の品種「ふくみどり」の特徴について
ふくみどりは埼玉県の茶業試験場で育成されました。
母は「さやまみどり」父は「やぶきた」で、耐寒性が強く、収量が多い優良品種です。
品質においても父である「やぶきた」と同程度とされています。
ふくみどりの特徴は桜やヨモギを連想させる若草の香りと綺麗な水色(お湯で出した時の色)です。
また、埼玉県では摘んだ生葉を萎凋と言って、生葉を萎れさせてから製造する農家さんもいます。
萎凋させることにより、花のような香りが発揚するからです。
ふくみどりの萎凋香は他の品種に比べ優れていると言われており、萎凋させることにより独特の香りを楽しめます。

今回淹れる「ふくみどり」です。
蒸し具合は中蒸しほどの煎茶です。
なので、今回の淹れ方は「中蒸し煎茶」の淹れ方をします。
お茶の品種「ふくみどり」を淹れる茶器

250ccの急須・100ccの湯呑み3客・湯冷まし器・ティースプーンをご用意ください。
湯冷まし器をお持ちでなければ、200cc程の器で代用ください。
お茶の品種「ふくみどり」の淹れ方
それでは実際に「ふくみどり」を淹れていきます。
今回は3人分の淹れ方をご紹介します。
注目していただきたいのはお茶の量・お湯の量・お湯の温度・浸出時間(急須でお茶を置いておく時間)です。
お湯の計量

まず、100ccの湯呑み3客に60ccずつお湯を注ぎます。
この湯呑みの場合は8分目が60ccです。
お使いの湯呑みのどの位が60ccか、あらかじめ把握しておくと便利です。
湯温の調整

湯呑み全体が温まったら、急須にお湯を移します。
煎茶の湯温の適温は70℃~80℃です。
今回は「ふくみどり」の香りも楽しみたいので、やや高めの80℃で淹れます。
湯温の下げ方は器にお湯を移して、その器全体が温まれば湯温は10℃程下がります。
今回はポットの100℃の熱湯を湯呑みに移して90℃、湯呑みのお湯を急須に移して目標の80℃です。
お茶の量

煎茶のお茶の葉の量は1人2g~3gです。
今回は2gで淹れます。
濃いお茶がお好みの方は3gにしてください。
ティースプーンすり切り1杯が2gなので、3人分で3杯(6g)急須に入れます。
急須全体が温まったら、湯温は目標の80℃です。
急須にお茶の葉を入れるために、一旦湯呑みにお湯を移します。
浸出時間(急須でお茶を置いておく時間)

今回の「ふくみどり」は中蒸し煎茶なので、浸出時間は40秒~50秒です。
今回は50秒で淹れます。
湯呑みのお湯を急須に注ぎ、2煎目のために水位を確認し50秒待ちます。
廻し注ぎ

50秒経ったら廻し注ぎでお茶の量と濃度が均等になるように注ぎ分けます。
1.2.3と注ぎましたら3.2.1と戻る注ぎ方です。
最後の1滴まで注ぎ切ってください。

お茶の品種「ふくみどり」2煎目の淹れ方

2煎目を淹れます。
2煎目は「ふくみどり」の渋味を楽しむために90℃で淹れます。
まず、ポットの熱湯を湯冷まし器に、おおよそ3人分の湯量(180cc)を注いでください。
湯冷まし器全体が温まると、湯温は90℃です。

湯冷まし器全体が温まりましたら、湯温は90℃程です。
2煎目の浸出時間は1煎目の半分の25秒です。
1煎目の水位まで急須にお湯を注ぎ、25秒待ちます。
25秒経ったら、1煎目と同様に廻し注ぎで注ぎ分けます。
最後の1滴まで注ぎ切ってください。

3煎目を淹れる場合はポットの熱湯を急須に直接注ぎ、1分程浸出させて注ぎ分けてください。
まとめ:お茶の品種「ふくみどり」の特徴と、おすすめの淹れ方
今回は埼玉県の品種茶「ふくみどり」をご紹介しました。
ふくみどりの特徴は桜やヨモギを連想させる若草の香りと綺麗な水色(お湯で出した時の色)です。
また、ふくみどりを萎凋させることにより、香りを引き出した萎凋煎茶と言われるようなお茶も存在します。
ちなみにですが、品種茶を萎凋させると品種ごとに萎凋香の違いも出てきます。
品種茶それぞれの萎凋香を楽しむと言ったことも、将来的にはありそうですね。
萎凋した緑茶は一部でしか手に入れられないとは思いますが、もし機会があれば、ぜひお試しください。
品種茶に関しては「ふくみどり」以外にも埼玉県の品種を下記の記事にてご紹介しています。ご興味があればぜひご覧ください。
関連記事:緑茶の品種「さやまかおり」のご紹介と、おすすめの淹れ方
関連記事:日本茶の品種「ゆめわかば」の特徴・おすすめの淹れ方
関連記事:【日本茶】埼玉県の品種「むさしかおり」の特徴と、おすすめの淹れ方
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